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STEAM教育とアートの関係性は?取り入れることで見える効果

こんにちはK-ART SCHOOLいけべけいこです。

子どもの創造力や学力、さらには心の豊かさまで育てるとされる「STEAM教育」。近年、この中でも特に「アート」の重要性が注目を集めています。しかし、「絵を描くことがどうして学びに効果があるの?」「アートを取り入れるとどんな変化があるの?」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。

実は、アートには子どもの思考や感情、対人関係にまで深く影響を与える力があります。感性を磨くだけでなく、論理的な思考との結びつきや、学習へのモチベーション向上にもつながることが、教育現場や研究でも明らかになっています。

ここでは、STEAM教育におけるアートの位置づけとその効果をわかりやすく解説し、家庭でも活かせるヒントや、教育現場での活用例までご紹介していきます。子どもの可能性を広げるための第一歩として、ぜひ参考にしてみてください。

STEAM教育とは何か?

子どもの学びの幅を広げ、未来に求められる力を育てる教育として注目されているのが「STEAM教育」です。これは、科学・技術・工学・芸術・数学の5つの分野を統合して学ぶことで、知識の習得だけでなく、柔軟な思考力や創造性、実社会での問題解決力を身につけることを目的とした教育の考え方です。

近年の教育改革の流れの中で、知識ばかりの学びから脱却し、実体験を通じて学ぶ姿勢が重要視されています。STEAM教育は、そのような変化に対応した新しい学びのスタイルであり、多くの学校や教育機関でも導入が進んでいます。

STEAM教育の定義と背景

STEAM教育は、もともと理系人材の育成を目指していた「STEM教育」に、「Art=芸術」を加えることで誕生しました。背景には、論理や数理だけでは対応できない複雑な課題が現代社会には存在し、その解決には想像力や感性が必要だという認識があります。

芸術的な視点を取り入れることで、従来の教育では見落とされがちだった個性や表現力を育み、多様な価値観を尊重する学びへと発展しています。

STEM教育との違い

STEM教育は科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematics)の頭文字から成り立ち、主に論理的思考や技術的スキルの習得を目的としています。一方、STEAM教育ではこれらに芸術(Art)を加えることで、感性や創造力を含んだ「総合的な学び」が可能となります。

つまり、数値やデータを扱うだけでなく、それらをどのように社会と結びつけて活用するか、またその中で人間らしい視点や表現をどう持つかという学びを深めていくことが、STEAM教育の大きな特徴です。

各分野が果たす役割

それぞれの分野には、異なる視点と役割があります。たとえば、科学や数学は論理的な思考や問題解決の基盤をつくり、技術と工学は実践的なスキルや手段を担います。そしてアートは、そうした知識や技術を人に伝える力、また新しいアイデアを生み出す源となります。

この5つの分野が組み合わさることで、子どもたちは「知る力」と「創る力」の両方を伸ばすことができます。

日本でのSTEAM教育の現状

日本でも、STEAM教育への関心は年々高まっています。文部科学省が推進する学習指導要領の中でも、「主体的・対話的で深い学び」が重視され、教科横断的な授業づくりが求められるようになってきました。

一部の学校や学習塾では、STEAM教育を取り入れたプログラムやイベントが行われており、子どもたちはロボットづくりやアート作品の制作などを通して、多面的な学びを体験しています。ただし、地域や学校によって実施状況に差があるのも現状であり、今後の普及と質の向上が期待されています。

アートが持つ教育的な価値

絵を描く、色を塗る、紙や粘土を使って形をつくるなど、こうした具体的な活動を通じて、子どもたちは自然に多くの力を身につけていきます。完成までに試行錯誤を繰り返し、作品に自分なりの工夫や意味を込めることで、学習では得がたい深い学びが生まれます。

アートは楽しみながら取り組める一方で、思考力や表現力、感情の整理にもつながる教育的な価値が高い活動です。

感性や表現力の育成

子どもが自分でテーマを考え、色や形を選び、作品に表す過程では、何を感じ、どう表したいのかを常に考え続けています。例えば、「空の色を青ではなく紫にしたい」と思う理由があるとき、それはその子にしかない感覚や思考の表れです。

その感覚を大人が受け止め、尊重することで、子どもは自信を持って自分の感じたことを表現できるようになります。表現力はこうした積み重ねから育っていきます。

創造性と問題解決力の関係

思い通りに描けなかったり、使いたい色が足りなかったりと、制作の中では小さな困難がつきものです。子どもたちはそうした場面に出会うたびに、「他の方法はないか」「別の素材で代用できるか」と考え、試すことを繰り返します。

このような体験を通して、自分の考えに柔軟性を持たせながら、目的に向かって工夫する力が養われます。完成まであきらめずに取り組む姿勢は、学び全体にも良い影響を与えます。

協調性や自己理解の促進

グループで作品を制作したり、他の子どもと一緒に活動する中では、自分の作品について話したり、他の人の意見を聞いたりすることで、「自分はこう考えていたんだ」と気づく機会も増え、自己理解が深まります。

学力向上への波及効果

長時間集中して描いたり作ったりすることで、注意力や持続力が高まります。たとえば、細かい線を描くために丁寧に手を動かすことが、指先の器用さや観察力を鍛えます。これは理科の実験や算数の図形問題にもつながる力です。

さらに、完成した作品に対して「ここが良い色だね」「こんな工夫があるね」と周囲に認められる経験は、子どもの自信を育て、学びに向かう前向きな姿勢を引き出します。

STEAM教育におけるアートの役割

STEAM教育では、科学・技術・工学・数学に加えて「アート」を取り入れることで、子どもたちの学びがより豊かで深いものになります。芸術的な活動を通じて、理論や数値だけでは得られない感覚的な理解や、自分の考えを形にする力が育まれます。

ものごとを多面的に捉える力や、他者との違いを認める姿勢も、芸術の学びから得られる重要な要素です。理系分野に感性を加えることで、子どもたちはより柔軟に考え、発信する力を身につけていきます。

理系分野との架け橋としての役割

科学や数学では、理論や計算をもとに正確な答えを導くことが求められます。しかし、その答えを他人に伝えるとき、理解しやすく伝える工夫が必要になります。たとえば、グラフや図、色を使って視覚的に説明する力は、アートの経験があることでより豊かになります。

また、設計や構造を考える場面でも、美しさや使いやすさといった視点は欠かせません。感性と論理を結びつける力こそが、STEAM教育においてアートが果たす大きな役割です。

論理と感性を結びつける力

理論的に正しいことでも、伝え方が適切でなければ理解されにくくなります。アートの学びには、自分の意図を視覚的にわかりやすく表現する訓練が含まれており、それがプレゼンテーションやレポート作成などの場面で生きてきます。

自分の考えを他者に届けるための工夫を重ねるうちに、「相手の立場に立つ」力や「伝わる表現とは何か」を考える習慣が身につき、理系分野での表現力も高まります。

視覚化による学びの深化

数値やデータ、抽象的な概念を視覚的に表現することで、理解しやすくなることがあります。たとえば、立体の構造を紙に描いたり、数学的な規則性を模様に落とし込んだりすることで、言葉や数式だけではわかりにくい内容を直感的に理解できるようになります。

視覚化は記憶にも残りやすく、特に複雑な概念の理解や比較には効果的です。この点においても、アートの力は学びを深める重要な手段といえます。

多様な価値観を受け入れる姿勢の育成

芸術には、正解が一つではないという特徴があります。同じテーマであっても、子どもによって表現の方法や意味づけが異なることが自然であり、その違いを認め合う中で、多様な価値観に触れることができます。

他人の表現を見て「そんな考え方もあるのか」と気づく体験は、柔軟な思考を育てるうえで非常に効果的です。これは将来、社会の中でさまざまな人と協力する力の土台にもなります。

アートを取り入れることで期待できる効果

教育の場に芸術活動を取り入れることで、子どもたちにはさまざまな変化が見られます。表現の自由が保障された空間の中で、気持ちを外に出すことができるようになり、学びに対する姿勢や対人関係にも良い影響を与えます。
ただ、全てを自由でというのは戸惑いが生じて、最初の一筆が出ない場合もあります。K-ART SCHOOLでは一定の枠の中での自由を設けていますので、怖がる事なく安心して挑戦する事が出来ます。
手を動かし、完成までやり遂げる経験を通じて、「自分はできる」という実感を得ることができ、心の成長にもつながります。以下では、具体的にどのような効果が期待できるのかを解説します。

自己肯定感の向上

作品が完成し、それを周囲から認められることで、子どもたちは「自分の存在が価値あるものだ」と感じられるようになります。誰かに見てもらえたり、ほめられたりする体験は、「自分を好きになる」気持ちを育てます。

特に、小さな成功体験の積み重ねは、自信の土台になります。「この色を選んだのは自分」「最後まであきらめずに描けた」という実感が、自己肯定感を支える大切な要素です。

集中力の向上

制作中は手や目、頭をフルに使うため、集中力が必要になります。好きなことに没頭できる環境があることで、30分、1時間といった時間でも落ち着いて取り組めるようになる子が増えています。

感情の整理と精神的な安定

言葉にできない思いやモヤモヤした感情の日もあります。そんな時もアートレッスンを終えたあとに「スッキリした」「気持ちが落ち着いた」と話す子も多く、表現することが内面に良い影響を与えることがわかります。
また、手を動かしながら講師に悩み相談をしたり、それを話した事でスッキリし、心の安定に繋がる事もよくあります。

他者との関係性の向上

アート活動を通じて、他の子どもとの関わり方にも変化が見られます。たとえば、「その色いいね」「どうやって作ったの?」といった会話が自然と生まれ、作品をきっかけに人との距離が縮まります。

また、他の子どもの作品を見る中で、「自分とは違うけれど、それもいい」と思えるようになり、他者を認める気持ちが育ちます。人との違いを楽しめるようになることは、集団生活の中でも非常に大きな力となります。

家庭でできるSTEAM×アートの取り入れ方

特別な道具や広いスペースがなくても、自宅で簡単にアートを通じたSTEAM教育を取り入れることは可能です。日常生活の中にある身近な素材や環境を使って、子どもの創造力や思考力を引き出すことができます。

家庭で無理なく実践できる工夫や関わり方を知っておくことで、親子で楽しく学びの時間を共有することができ、より深い信頼関係や好奇心を育むきっかけにもなります。

日常生活の中での実践例

冷蔵庫の中の食材や、庭や公園にある葉っぱ、小石など、目にするものすべてがアートの素材になります。たとえば、野菜スタンプを使って模様を作る、落ち葉を組み合わせて動物の形を作るなど、自然や生活の中にあるものを使って作品づくりを楽しむことができます。

こうした活動は、「なぜこの形になるのか」「どうやって作ろうか」といった問いかけを引き出し、理科的・数学的な視点にもつながります。

親子で取り組める創作活動

一緒に絵を描いたり、紙で工作をしたりする時間は、子どもにとって安心できるコミュニケーションの場にもなります。親が正解を教えるのではなく、子どもの意見を尊重しながら「これはどんな形にしたい?」「どんな色を使いたい?」と問いかけることで、主体性と発想力が育ちます。

一緒に活動する中で親が驚くようなアイデアが出てくることもあり、子どもの新たな一面に気づける良い機会にもなります。

簡単に始められる教材や素材の工夫

特別な画材がなくても、コピー用紙や折り紙、新聞紙、空き箱などがあれば十分に創作活動が可能です。100円ショップでも、シールやスタンプ、カラーペンなどさまざまな素材が手に入ります。

準備に時間をかけすぎず、子どもが「すぐに始められる」環境をつくることが、継続のポイントになります。画材を一か所にまとめておくなど、子どもが自分で用意できる工夫も効果的です。

継続のコツと環境づくり

「今日は絵を描こう」「工作の日にしよう」とあらかじめ時間を決めることで、習慣として定着しやすくなります。また、できあがった作品を壁に貼ったり、家族みんなで見たりすることで、子どもは自分の表現が大切にされていると実感できます。

否定的な評価を避け、「よく考えたね」「面白いね」と肯定的な声かけを意識することで、表現することへの抵抗がなくなり、自信を持って取り組めるようになります。

K-ART SCHOOLにおけるSTEAM教育の実践

K-ART SCHOOLでは、子どもたちの自己肯定感を育むことを第一に考えたアート教育です。絵を上手く描くことを目的としていません。
しっかりとしたプログラムで、クオリティの高い完成作品、その一定の枠の中で生徒達は自由な発想で取り組む事もできます。
すぐに飾れる状態の作品を持ち帰り、お家の方や、いろんな人に作品を褒められることによって自己肯定感が上がっていきます。
STEAM教育の考え方に基づき、創造力や問題解決力をアートを通じて育てる内容もあり、高い評価を得ています。

自己肯定感を高めるアート教育

K-ART SCHOOLでは、子どもが「自分は大切な存在である」と感じられるような指導を大切にしています。講師は子どもの作品をじっくり見て、一人ひとりの工夫や思いに寄り添った言葉かけを行います。

完成した作品は、友だちや保護者からの称賛を受けることで、自己肯定感が自然と育まれていきます。「描けた」「できた」「見てもらえた」という体験の積み重ねが、自信につながります。

創造力を育むための環境設計

「自由に描いていいよ」と言われると、かえって戸惑ってしまう子も少なくありません。
ですので、しっかりとしたプログラム。テーマや素材の枠を設けた上で、その中で自由に工夫できるようにカリキュラムを構成しています。

この方法により、子どもは安心感を持って取り組めるようになり、自分のアイデアを発展させやすくなります。自由と制約のバランスをとることで、創造力がのびのびと育まれるのです。

学童や家庭でも活かせる活動内容

K-ART SCHOOLでは作品作りを通じて、簡単な工程でも丁寧に作業をする練習をします。
せっかちな子ども達が多い中、ゆっくりと落ち着いて作品作りができるか、また逆に考え込み過ぎず、大胆に進めて行く作品など、様々な達成感を得られるプログラムがあります。

実際に学童へ導入された例では、「普段落ち着かない子が集中して取り組んでいる」「作品を通して会話が生まれるようになった」といった反響が寄せられています。子どもたちの変化を保護者やスタッフが実感できる点も、大きな特長です。

保護者や現場からの反響

「子どもが自信を持つようになった」「家では見られなかった表情が見られるようになった」など、保護者からの声が多く寄せられています。また、教室の中でも「作品を見せ合うのが楽しい」「誰かの発想に刺激を受けた」と話す子どもが多く、他者との関わりの中で表現が豊かになっていく様子が伺えます。

またプログラムの内容は常に見直されており、子どもの年齢や特性に合わせて柔軟に対応できる体制が整えられています。

まとめ

STEAM教育において、アートは単なる装飾的な要素ではなく、子どもたちの思考力や感受性、そして人との関わり方を育てる重要な役割を担っています。論理的な知識に感性を加えることで、子どもたちはより深く、より主体的に学ぶことができるようになります。

絵を描いたり、形をつくったりといった表現活動は、自己肯定感の向上や感情の安定にもつながり、日々の学習や生活の中での自信となって表れます。また、アートを取り入れた教育は、他者との違いを認め合う姿勢や、柔軟な発想を支える土台づくりにもつながります。

K-ART SCHOOLでは、こうしたアートの力を大切にしながら、一人ひとりの子どもが安心して自分らしさを発揮できる環境を提供しています。表現を通して生まれる「できた!」という実感が、子どもたちの未来を支える大きな力になると信じています。

STEAM教育にアートを取り入れる意義についてさらに知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください

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絵が上手に描けるようになる
アート教室ではありません。
子どもたちの自己肯定感を高める
アート教室です。

K-ART SCHOOL は、
民間学童保育の習い事を中心として
スクール展開をしているアート教室です。
民間学童保育の習い事には、
語学や学習系、運動系の習い事、絵画教室
や音楽教室などの芸術系の習い事などがありますが、
「~ができる」というスキルを身につけるもの
「創造性を伸ばす」などの結果が見えにくいもの
という2種類に分類されると考えています。

K-ART SCHOOL は、
親御様にとって「子どもたちの変化が目に見える」
習い事にしたいという思いで開発しました。

2014 年、大手音楽教室の新規事業のリニューアルで
プログラム作り、運営委託、講師養成を担当し、
2018 年にK-ART SCHOOL として全面的に事業継承。
現在では、全国40拠点で展開しています。

◇特徴
◎ 1 ヶ月1 テーマで作品を仕上げます。(月3 ~ 4 回)
◎幅広い創作活動を通じて、達成感があり、本人が納得の
 いく作品を完成させます。
◎対象年齢:5~12歳
 (5歳以下のお子様は、各教室でご相談ください)
◎すべてご用意してますので、持ち物としてご家庭から
 お持ち頂くものはなく手ぶらで通えます。

◇開講スケジュール、受講費用
お近くの教室にお尋ねください。
各教室の定員に対して満席の教室も多いため、
キャンセル待ちになる可能性もあります。ご了承ください。

絵画や造形を習う前に
ぜひ、K-ART SCHOOLを体験してみてください!